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自転車を交通の中心に作られた街 オランダ ハウテン

2013年6月30日 12:27 PM

 ハウテンは、オランダ第4の都市ユトレヒト郊外にある、自転車が交通の中心になるように計画的に作られたベッドタウンだ。人口は約3万人。街の構造は次のようになっている。

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 街は十数個のブロックに分かれ、車の場合は街をとりまく環状道路からそれぞれのブロックに入るようになっている。車では隣のブロックに行くのに一度環状道路に出てぐるっと廻っていかなければならない。

 駅を中心に、普通は幹線道路が走っている場所にあるのは幹線自転車道だ。自転車なら街中どこでも最短距離で走って行ける。

 街の様子を写真で見ていこう。

 まずは街の中心の駅前。タクシー等を除き、車の進入は禁止されている。走っているのはすべて自転車だ。
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駅前には駐輪場と共に自転車の修理ステーションがある。
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 道には自転車のための案内標識が立てられている。
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 これが幹線自転車道。緑に囲まれて公園のようだ。自転車道の両側には歩道もしっかり確保されている。子供でも安全に走れる。
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 自転車道が交わる所には、スピードを落とさせるためにわざとハンプ(凸凹)が設けられている。
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 住宅地エリア。車は入れるので駐車車両はあるが、走っているクルマはほとんど無い。車は街の外へ出るのには使えるが、街中では使いものにならないからだ。
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 お店が集まったエリア。こちらも駐車車両はあるが走っているクルマはほとんどない。
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 駐輪ラックも設けられている。
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 当然自転車屋もある。
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 自転車道は、街の周囲の環状道路の下をくぐり、そのままユトレヒトまで行ける。
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 ユトレヒトへ自転車通勤する人々。
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 中心部には移動遊園地が出ていた。
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 オランダは日本同様少子化の進んだ国だが、この街は子供が非常に多い。安心して育てられる環境があるということだろう。

 実はこのハウテンを視察に行ったのは10年前のことなのだが、現在は南にニューハウテンとして同じ考えの街がさらに拡張されているそうだ。また、オランダでは同じような住宅地がどんどん増えているとのことだ

執筆者

合同会社自転車ライフプロジェクト 代表 藤本芳一


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